HIKIZAN

1000の物質を100まで削ぎ落とされた時に見える真の美しさ。

Son


「引き算の美意識」

なにごとも簡素で倹約であれという。しかしケチであったり貧相であってはならぬともいう

京都の町の暮らしの奥底にあるこの精神「しまつ」はいいかえれば引き算によって生み出される美というものが

ある事を言っている。ものあまり、ものばなれが口にされて久しいが、今なお暮らしに物はあふれ、それでいながら

本物との出会いはとても少なくなった。いつの間にか足し算の豊かさのみに心をとられ、あまりにも多くを望み

多くのモノに囲まれてしまったために、われわれはモノを細やかに観る力を忘れてしまったからであろう。

まずはもう一度身辺を片付けて、一つずつを際立たせ、そして一つずつに丁寧な視線をおくる心をつくる。

その時精密な物作りの意味は輝きを増し、良きモノとの出会いだけが持つ深い充足に人は癒され、暮らしに文化が

蘇る「しまつ」の中に潜んでいる引き算の美意識こそ未来を作ってゆく。

Dad

Son and Dad

ちょっとした日記です

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